ゴルフのグリップ口径、シャフトのバット径について

 

先日の「振動数についてのブログ(→詳しくはこちら)」、

思った以上に御好評を頂き、誠に有難うございました。

 

そこで今回はお客様からリクエストもあり

グリップの口径】と【シャフトのBUTT(バット)径】について!

 

意外と知らないその関係性を、なるべく簡単に解説したいと思います。

 

 

 

初級編口径について

 

まず表記に関して、

通常グリップを切ると、先端部分の裏側にはこのような英数字の表記があります。

「60R」・・・口径60でバックライン(以下:B/L無し

「58X」・・・口径58でB/L有り

R62」・・・口径62でB/L無し

数字前後のX、Rの位置については、モデルによって表記にズレがあります)

 

そして「グリップの口径」については58」「60」「62の3種類がある事そしてシャフトに装着した際の太さの違いについても理解されていると思います。

 

例えば、下巻テープの巻き方が同じ場合、

58・・・やや太くなる

60・・・標準

62・・・やや細くなる

 

 

要するに

口径の違いでグリップの太さを変える

 

この意味で理解されている方が多いかもしれません。

 

結果的にその事実は正解です。

「結果的に?」

どうして「結果的に」なのか? それは【中級編】で解説してみましょう。

 

 

 

中級編口径の違いについて

 

そもそも「口径」とは、どの部分を測っているのでしょうか?

→正解は『グリップの内径』。

 

そして画像から気づいてもらえるでしょうか? 黒い丸線は『グリップの厚み』を表しています。

「58」は厚みがあり、「62」はやや薄くなっています。その為『グリップの太さに違いが生まれる』というわけです。

 

何故グリップメーカーは“口径の違い”を作ったのでしょうか?

 

 

先述にも書きましたが、

「口径の違いでグリップの太さを変える」と認識している方も多いかもしれません。

 

しかし本来は、

シャフトのButt径に合わせ最適なグリップの口径を選ぶ!

 

実はこれが“口径の選び方”なのです。

 

 

 

上級編シャフトのButt径との関連性

 

ここからはやや私的な意見も含まれます。参考として考えてもらえれば幸いです)

 

先ず最初に

Butt径の目安(○○mm~○○mmを知らなければいけません。

 

ドライバー用シャフトの場合、おおよそ15.00mm15.50mmが主な範囲。

例えば40g台であれば15.10mm前後、70~80g台は15.40mm前後が主流です。)

 

一部の例外は除きますが、

ドライバー用シャフトに関しては、各メーカー(グラファイトデザイン、Fujikura、マミヤOP等)で意外と差が少ないもの。その結果、ウッド系シャフトは「どのシャフトに口径60を装着しても大きな差に出にくい」と言えるでしょう。

ちなみにDiamanaシリーズのButt径はやや太めが多い傾向です。

 

 

対して、

若干差が生じるのがアイアン用シャフト

「NS950GH」

 

「MODUS 105」

 

「Zelos 7」

 

 

日本シャフトに代表される3種類のシャフトを例にしてみましょう。

「NS950GH」・・・Butt径:15.50mm

「MODUS 105」・・・Butt径:15.24mm

「Zelos 7」・・・Butt径:14.50mm

この3種類で比較すると、最大で1.00mmの違いがあるのです。

 

そこで簡単な目安としては

口径58・・・細めのButt径に合いやすく、15.00mm以下に適している。

口径60・・・標準的なButt径に合いやすく、15.25mm前後に適している。

口径62・・・太めのButt径に合いやすく、15.50mm以上に適している。

 

この目安を踏まえ、標準的なグリップの太さを求めるなら、

Zelos 7」の場合なら・・・口径58

MODUS 105」の場合なら・・・口径60

NS950GH」の場合なら・・・口径62

このあたりが最適サイズになってきます。

 

例えば、メーカーによってNS950GHには「口径62」を標準設定にしていたり、NS950GHとDGでは僅かに太さの違いを感じる等、

それにはこのような関連性があるからなのです。

 

 

 

最後に

 

最近では「58」や「62」自体が少なくなっており、必要以上に気にしなくていい時代になってきました。

Butt径に関しても、テーパー(先細り)の付け方や、グリップ装着部分にかぶさる「シャフトステップの段差」によって生じる僅かな差もあります。

たとえ口径を合わせても、グリップの厚さが違う事で感触が気に入らない方もいます。

 

大事な事は、

本来の意味を知りつつも時代ニーズに見合った使いわけをする事】です。

 

 

 

今回も最後まで読んで頂きまして誠に有難うございました。