リシャフトフェア~藤沢店~
さて今回ご紹介する内容は
【知っておきたい役立つ基礎知識】です!!
今回もマニアックな内容ですが(前回の内容はこちら)
テーマは【ヘッド重量について】。
例えば、
「ヘッド重量199gは、一般的には重い? 軽い?」
「ヘッド重量199gに60g台シャフトを挿します。さらにバランスD2~D3を希望する場合、仕上がりの長さは何インチを予想されますか?」
こんな質問も
実は基礎知識さえあればそれほど難しい事ではありません。
皆様にこの記事が少しでも参考になれば幸いです。
≪目次≫
1、ヘッド重量の違い(初級編)
2、ヘッド重量でわかるクラブレングス/バランスの予測(中級編)
3、シャフト重量が同じでも、バランスも同じになるとは限らない!(マニアック編)
①【ヘッド重量の違い】
【ヘッド重量の簡単な目安】
軽め:190g前後
平均的:194g~198g
重め:199g~205g
かなり重い:206g以上
通常ヘッドであればこのくらいが目安ですが、
近年増えている可変式ヘッドの場合はスリーブの重量も加味する事を忘れずに。
先程のM3の場合、
198g+6g=204g相当となります。
これなら“平均的”より“重め”になってきますよね。
可変式の場合、
ヘッド全体の重さではなくネック部分の重量が増える為、
単純に固定式と可変式は同じ見解とは言えませんが(固定式のほうが若干バランスが出やすいため)、
おおよそ近いイメージで問題ないと思います。
このような目安を理解した上で、
次はその知識を活用してみましょう。
②【ヘッド重量でわかるクラブレングス/バランスの予測】
次に、実際に組み立てる時に役立つ知識です。
一般的に多い「60g台シャフト」「装着グリップは50g」という設定で考えてみましょう。
①のデータを参考に「バランスD2前後」で仕上げたい場合、
予測されるクラブレングスは以下の通り。※計測はヒールエンド法
軽め:190g前後(45.5インチ以上)
平均的:194g~198g(44.75~45.5インチ)
重め:199g~205g(44.75インチ以下)
≪応用1≫
シャフト重量を60g台から50g台に変更した場合、
「シャフト重量が重いほど、ヘッドバランスは重くなる」という前提を踏まえ、
カッコ内の数値が+0.25インチほど長めになることが予想されます。
≪応用2≫
グリップ重量を50gから45g以下に変更した場合、
「グリップ重量が軽いほど、ヘッドバランスは重くなる」という前提を踏まえ、
カッコ内の数値が-0.25インチほど短めになることが予想されます。
※どちらもバランスを第一に考えた場合です。
③【シャフト重量が同じでも、バランスも同じになるとは限らない!】
画像の「The Attas 6(S) 」と「IZ-6(S)」。
共にシャフト重量は63gの設定です。
例えば、
同じ条件(ヘッド/長さ/グリップ/全て同じもの)で製作する場合、
果たしてヘッドバランスも同じになるのでしょうか?
答えは・・・No!
同じと言い切る事は出来ません!
「接着の量?」
『違います。』
「個体差が関係しているんじゃ?」
『そういう事ではありません。』
答えはシャフトの重量配分です。
シャフト全体の重量が同じ63gでも
・操作性を高めるため、手元側に多く重量を配分しているもの
・強いインパクトを重視するため、先端~中間側に多く重量を配分しているもの
この違いで予測バランスが読めないケースがあります。
シャフトエンドから同寸カットする際も
片方は59gに、もう片方は57gになった!
こんな事もありうるわけです。
【最後に】
リシャフト方法を説明するサイトや動画は数あれど、
実際の細かな注意点や、知っていればもっと役立つ情報などはあまり公表していないものです。
それは職人の世界と同じように、培ってきた技術/知識自体が“個人の財産”でもあるからです。
今回は一部のマニア向け記事になってしまいましたが、
この内容で少しでも喜んでいただけたら幸いです。
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