これからのコースセッティングへの一石
全米オープンは初日2日目とも驚異の65をマークしたドイツのマーティン・カイマーがワイヤー・トゥ・ワイヤー、いわゆる完全優勝で幕を閉じました。
何でもカイマー、「全米オープンは日曜に終わる。優勝して翌月曜に初戦を迎えるサッカーW杯ドイツ代表に弾みをつけたいし、
W杯の事が一面を飾っているであろう母国の新聞の片隅に載りたい(笑)」
という控えめな野望を語っておりましたが、ドイツ人としては初めての全米オープンタイトルホルダーになり、
きっともう少し大きな扱いをされているのではないかと思います(笑)
(余談ですが全米オープン出場選手たちもサッカーW杯の様子はかなり気になっているようでしたよ。特にサッカー強豪国だと…気になりますよね)
さて、ご覧になられた方は例年の全米オープンとコースの様相がかなり違い、少し驚かれた方も多かったのではないでしょうか?
例年の全米オープンですと、ティーショットを曲げると膝近くまで伸びたラフが選手を苦しめていましたが、
今回のパインハーストNo2ではラフが殆ど存在せず、荒地のようになっているウェイストエリアと点々と存在するラフだけというコース。
これは今までは見た事ありませんでしたね。
実はあれ、今後他の試合のコースでも見かける事が増えるかも知れない光景の一つなのです。
今回はそんなお話をさせて頂きまして、全米オープンにあやかったシリーズの結びとさせて頂きます。
テレビでガッツリ観戦されていた方はご存知かもしれませんが、あれは「トーナメントコース整備に使う水の量を減らす」という
ここ最近USGAやR&Aで提唱されているテーマに則った上でセッティングされたコースなのです。
特にUSPGA TOURのコースが顕著ですが、トーナメントコースはティーグラウンドからグリーン、ショットを曲げれば入ってしまうラフや林に至るまで
とても綺麗に整備されています。
が、当然ですがこういったコースコンディションを維持する為には、コース整備の方々のたゆまぬ努力と、肥料や水といったコストをつぎ込まなければなりません。
このコストを少しでも減らせないか、いわばゴルフコース整備のエコ化というのが昨今、考えられ実行する事が求められています。
その一つの解答の形としてセッティングされたのが、今回のパインハーストNo2のあの姿なのです。
手をかけて整備されたフェアウェイと敢えて荒地のように設計されたウェイストエリアを明確に分け、かつラフを短くする事で
テシーショットの僅かなブレやアンラッキーなキック一つでウェイストエリアに吸い込まれ、難しいショットを強いられる…
ラフから四苦八苦する姿は見られませんでしたが、とても難しいセッティングであったのはカイマー以外の出場選手のスコアが物語っていますよね。
今後、各メジャーやUSPGA TOURの試合でも水を大量に使わないコースセッティングというのが今後多く見受けられるようになると思います。
その先駆けの形として、今回のパインハーストNo2があった。そんな気もしてきます。
エコが叫ばれる今の時代、コース整備でもかけなくても難しさを維持出来るならムダを省く。そんな理念に基づいたコースセッティングだったんですね。
来年の全米オープンは一体どんなコースセッティングを見る事が出来るのか、今から楽しみでなりません。
…完全にコラムみたいでしたね(笑)今回はこんなところで。またメジャーの時期に、関連の小噺をさせて頂きたいと思います。
…と、これだけですとホントにコラムですのでこちらのご紹介も。
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